高山市奥飛騨温泉郷平湯の料金所で式典


岐阜県高山市と長野県松本市を結ぶ中部縦貫自動車道「安房峠道路」の利用台数が1000万台に達し6日、高山市奥飛騨温泉郷平湯の料金所で、記念のセレモニーがあった。

 1000万台目の通行者となったのは兵庫県伊丹市の会社員橋本豊和さん(49)と家族3人。土野守・高山市長や菅谷昭・松本市長らによってくす玉が割られ、橋本さん一家に記念品が贈られた。

 同道路は、1997年12月6日に開通し、それまで冬季閉鎖されていた安房峠(標高1790メートル)の通行が通年可能になった。

 昨年度の1日当たりの通行台数は2718台だった。

◇地元は「通過点」懸念 “観光目玉”を模索

 6日、利用台数が1000万台に達した高山市と長野県松本市を結ぶ中部縦貫自動車道「安房峠道路」。高山市奥飛騨温泉郷平湯の料金所では、1000万台達成記念のくす玉が割られ、通行者に記念品が配られた。

 記念すべき1000万台目の通行者となったのは、兵庫県伊丹市昆陽の会社員橋本豊和さん(49)。同道路を通るのは約4年ぶり2回目で、5日に家族4人で松本市の上高地を訪れ、宿泊した白骨温泉から高山市街に向かうところだったという。

 「ドッキリカメラかと思いました。20歳のころに来たときは狭くてすごい道でしたが、走りやすくなりました」と戸惑いながらも笑顔を見せた。

 一方、地元の平湯温泉観光協会員は「交通の便が良くなった半面、単なる通過点になってしまっている面もある」と複雑な表情を見せた。「特に通行量の多い春から夏にかけて、観光客の足を止められるような呼び物を模索中です」と話した。

 (田中綾音)




中日新聞 - 2006/11/7