武雄温泉新駅舎を東京駅風に 期成会が要望へ


 2008年春に完成予定のJR武雄温泉駅の外観を、東京駅をイメージした赤れんが風に仕上げる計画案を4日、武雄商工会議所などでつくる地元期成会がまとめた。東京駅を設計した建築家辰野金吾が武雄温泉楼門も手がけた歴史性を取り入れた発想で、事業主体の県やJRに対して要望していく。


 JR佐世保線高架促進期成会(会長・馬渡洋三会頭)が、役員・専門部会合同会議を開いて決めた。同会は3年前に建築案をまとめており、今回は原案のうち外観の一部に手を加えた。


 新案は東京駅の色彩をモチーフに、駅舎の外壁をざらざらとした質感の赤れんが調の素材とし、屋根には緑青色を用いる。さらに、コンコースに続くひさしの中央部分をアーチ形にして、内側に時計を掲示する。


 修正案を出した同市の樋渡啓祐市長は「観光客や住民にひと目で武雄の色として理解してもらえる」と説明、全会一致で承認された。これまでの例では地元案を採用するケースが多いという。


 同駅は来年2月にも着工。年間10万人の利用を見込んでおり、駅舎内には観光情報などを発信する交流センターや催事場も設ける。総事業費は高架部分を含めて140億円。

【写真】東京駅の外観イメージを取り入れた「JR武雄温泉駅」新駅舎の想像図

佐賀新聞 - 2006年12月4日