新温泉・海上地区伝承の「海上傘踊」中国へ


兵庫県新温泉町海上地区に伝わる町指定無形民俗文化財の「海上傘踊」が、十一月二十六日に中国・広東省で開かれる「第二回広東国際観光フェスティバル・友好都市の夕べ芸能祭」に兵庫県代表として招かれ、公演する。関係者は「日本の文化に興味を持ってもらえたら」と意気込んでいる。

 傘踊りは、山陰地方が大干ばつに見舞われた際、農民たちが雨を求めて祈願したことが始まりとされ、同地区には大正年間に伝わった。同地区では保存会(尾崎睦夫代表)を結成し、盆踊りなどで勇壮活発な踊りを披露している。

 フェスティバルは、日本をはじめ、米国、ドイツなど世界九カ国から約三千人が集まり、伝統芸能などを披露する省内最大級の国際観光文化イベント。同省の友好都市である兵庫県にも出演依頼があり、これまでにもフランスや台湾、中国・海南省で公演した経験を持つ同保存会が県代表として選ばれた。

 一行は三泊四日の日程で訪中。歓迎レセプションなどをこなした後、二十六日夕方から開かれる同芸能祭で約二十分間にわたって踊りを披露するという。

日本海新聞 - 2006年10月26日