一味違う「なまこ」紹介 七尾で「遭遇ツアー」

冬の珍味ナマコの加工法やいろいろな食べ方を知ってもらおうと、七尾商工会議所と石川県七尾市地域雇用創出協議会は二日、「能登珍味体験なまことの遭遇ツアー」を同市和倉温泉一帯で開催した。市内外の食品業者ら二十五人が参加し、甘露煮や丼など、酢の物とは” 一味違う”ナマコ料理に舌鼓を打ち、地元食材の新たな魅力に触れた。

 試食会が七尾市内の料理屋「海ごちそう」で開かれ、参加者はナマコを一度ゆでて乾燥させた金子(きんこ)と能登野菜の沢野ごぼうを使った甘露煮を味わった。ナマコの卵巣を加工した干しクチコ入りのおこわ、アカナマコの刺身なども振る舞われた。

 参加者は「ナマコといえば、酢の物と塩辛しか思い浮かばなかったが、こんな食べ方があるんやね」と感心した様子で珍味を味わった。

 参加者は海産物加工販売業の大根音松商店(七尾市)の工場も訪れ、ナマコの加工工程を見学。従業員がナマコにナイフを入れて内臓を取り出し、器用にコノワタとクチコを分ける作業を興味深そうに眺め、水槽に浮かぶナマコを指先でつつく姿も見られた。

富山新聞 - 2006/12/2