新泉源から待望のお湯 大津・雄琴温泉


 湯量の不足が懸念されていた大津市の雄琴温泉で、市が昨年から掘削していた新泉源から、稼働中の泉源より高温の湯が出た。「観光振興に弾みがつく」と、市や地元の観光協会は喜んでいる。

 新泉源は、同市雄琴1丁目の雄琴小跡地の地下1600メートルから掘り当てた。少量のラドンを含む低張性アルカリ性高温泉で、温度はこの地区にあるほかの泉源より18-15度高い44・2度だった。ゆう出量は毎分90リットルと、やや少ないが、各温泉施設に提供するには十分だという。

 雄琴温泉は、これまで2本の泉源から出るお湯で11の温泉施設をまかなっていたが、温泉旅館の改築などで湯量の需要が増えており、昨年9月から市が掘削を進めていた。

 外湯の建設を計画する大津市は、今後地元の旅館などと泉源の活用法を検討する方針で、「雄琴温泉のブランドイメージの向上に生かしていきたい」としている。

 雄琴温泉観光協会の針谷了会長(56)は「前年を上回るペースで来客は増えており、新泉源が見つかったことで、さらに弾みがつく」と話している。

京都新聞 - 2007/4/11